なおたろのすゝめ

〜なおたろのおすゝめを発信していきます〜

ある日のタクシー乗務日誌 前半

ある日のタクシー乗務の経験をお話しましょう。

 

タクシーの仕事をしていると、いろーんなお客様が

ご乗車されます。

 

そこには色んなドラマがあるわけで。

 

それぞれのドラマをつなぎ合わせた映画ができそう

な気がしてなりません。

 

今日はある日乗られたお客様の話。

 

タクシーに乗るやいなや、「とにかく美容室行って!」とのこと。

 

「どちらの美容室ですかー?」と、なおたろ。

 

どこでもいいとまくしたてる。

 

とりあえずどこでもいいから美容室でシャンプーを

してほしいというのだ。

 

シャンプーだけを。

 

ほえ?シャンプーだけ?銀座のママかなんかです

か?

いや、ルームミラー越しには、どう転んでもそんな

雰囲気のかけらもない年配の女性が興奮気味にシャ

ンプー!シャンプー!とあおりまくる。

 

 

シャンプーおばさんだ。これからはそう呼ぶことに

しましょう。

 

とりあえず…シャンプーおばさんのために近くの美

容室に向かってみるがどこもかしこも閉まっている。

 

 

そう。

 

今日は第3週の火曜日。多くの美容室がお休みの日な

のだ。

 

 

 

「どういたしましょう…?」  となおたろ。

 

 

 

「3万円あるから!どこでも遠いとこでも行くか

ら!運転手さんの知ってるとこどんどん電話してみ

て!!」

 

すごい!!なんというシャンプーに対する情熱……!!

 

どんなに遠くても?!(キラン)

お金に目が眩みながらも、とりあえず思いつく近場の美容室からGoogleさんで調べながら片っ端から電

話をかけるも……

 

ことごとく今日はいっぱいです。無理です!と連呼

される。

 

そりゃあそうだろう。シャンプーだけなのだから。

 

家でせえよってなるでしょうねぇ。

 

しかしシャンプーおばさんは電話を持っていない。

 

そうだ、この電話はなおたろが自分でスマホからか

けていて、電話代も気になってきた。

 

そろそろケリをつけたい……

 

次にかけたところも断られたのだが…今回ばかりは

なおたろも引き下がらず、シャンプーだけ…どうにか

組み込めないでしょうかぁ?と懇願。

 

そうすると少々お待ちくださいと保留に。

 

違う人が電話に出てくれて、違う店舗なら空いてると言うのだ。

 

しかしそこはタクシーでおそらく5000円くらいはメ

ーター料金出るであろう遠い街。

 

しかしシャンプーおばさんの熱量はただただ増すば

かり。スマホ越しに漏れる声を聞き取って、「行

く!行きます!予約してくださぁい!」とシャンプ

ーコールを送る。

 

本当にいいんですか?と聞くと、何を愚問をという

ようなちょっとイラッとさせられるようなドヤ顔で

うなづく。

 

こうしてなおたろとシャンプーおばさんによるシャ

ンプーを求めるドライブは幕を開けたのであった…。

 

後半に続きます(笑)