なおたろのすゝめ

〜なおたろのおすゝめを発信していきます〜

先生、嘘ついてごめんなちゃい

嘘つかないってなかなか難しいですよね。

 

嘘ついちゃダメって教えられても自分で痛い目にあ

わないとなかなか心に入りません。

 

中学生時代、なおたろは先生に嘘ついてデフレスパイラルを巻き起こしました。

 

すいません、悪循環を少しかっこよく言いたくなり

ました(笑)

 

ではお話しましょう、あの時の嘘を。

 

以前、なおたろの中学生時代の通学路が遠かった

話は以前したので少し割愛します。

 

その時の珍事件はこちらから↓

 

あれは忘れもしない雨の日の土曜日。

 

昔は土曜日も学校だったんですよ。

 

学校から帰宅したなおたろは、重大なミスに気付き

ました。

 

 

給食エプロン持って帰ってくるの忘れた……

 

 

そう、その週なおたろは給食当番でした。

 

エプロン洗わなきゃ次の週の給食当番の子にくちゃ

くちゃのままのご飯粒とかついてカチカチに固まっ

たエプロンつけさせることになっちまう!

 

誰がつけるかわからんが、女子がつけようもんなら

今後の学生生活、何を言われるかわからん…。

 

仕方ない…また取りに行くか…

 

しかし外は雨。

また約3キロの道のりを歩いて…そしてまた…

帰ってこないといけないのか……

 

考えただけでゾッとする…

 

嫌だなぁ………なにかいい方法はないかなぁ…と悩

んでいると、なおたろの心の悪が囁く。

 

 

「チャリ使えばいいじゃねえか」

 

 

確かにチャリでいけば一瞬なんだよな…でも菊池

君、こないだチャリ通バレてバチバチに怒られてた

しなぁ……

 

でも途中でバレたらどうしよう…

 

いや…裏道通ってちょっと離れた所に停めていけば

いけるか?

 

いける!と踏んだなおたろはドキドキしながら家を出た。

 

サドルにまたがり、悪の道にペダルを踏み込んだ。

 

悪いことするって…すごいスリルじゃぁぁぁ!!ス

リルが快感へと変わっていく。

 

あっという間に学校に到着。

 

余裕やん。

 

軽く息を切らしながら職員室へ鍵を取りに行くと鍵

がない。

 

まだ教室に誰かいるみたいだ。

 

誰だろ〜って思いながら教室へとむかう。

 

 

 

っっ!!

 

 

 

先生だっ!!

 

教室で担任の先生が1人、作業していた。

 

バレちゃダメだ、バレちゃダメだ、バレちゃダメだ!!

さも急いで歩いてきたかのようにハァハァと呼吸を

荒くするなおたろ。

 

急に現れ、ハァハァ言っているなおたろに、少し驚

いている先生。

 

「どうした?」

 

「ハァハァ、給食エプロン持って帰るの忘れちゃって…ハァハァ…取りに来ました、ンハァッ!」

 

我ながら名演技だ……。

 

「雨の中歩いて来たんか!お前ん家遠いのに!!」

 

「ハァハァ…はい、ハァハァ」

……いける、騙せるぞ(ニンマリ)

 

しかしこの名演技が先生の教師魂に火をつけてしまったのだ。

 

「偉いな!じゃあ先生帰りは車で送ったろ!」

 

……

 

……

 

は?

 

いやいやいやいやいやいやいやいや!!!車で送ら

れたらまた自転車取りにこやなあかんやん!!

あかんあかんあかんあかんあかん!!

 

「せ、先生お忙しいでしょうし!だ、だ、だ、だ、だ、大丈夫ですぅぅ!!!」

必死に首を横に振るなおたろ。

 

しかし、先生の熱い炎はもう誰にも止められない。

 

「だーいじょうぶ、車で行けばすぐやから!」

 

うん、知ってる!知ってるよぉ!だから自転車で来

たんだよぉぉぉ……やめてくれぇぇぇぇぇ!!

 

無情にも心の叫びは先生には聞こえない。

 

それから、拉致されるように車に乗せられ…一瞬で

家に到着した。

放心状態だったのでどんな会話をしたか…思い出せ

ない。

ただただ心にあったのは、また3キロの道のりを歩い

て自転車を取りに行くことだけだった。

 

お礼を言って車を降りる。玄関の中にも入らず先生

の車が行きすぎるのをただ待つ。

先生が行ったらソッコーで自転車を取りに行かねば…くそぅ。

 

先生が曲がり角を曲がろうとする次の瞬間。

 

急に車が止まった。

 

先生が降りて後ろのほうを確認している。

 

…?

 

どうしたのだろう……。

 

先生はおもむろに車の中から工具を取り出してなに

やら作業を始めた。

 

……!!パンクだっ!!

 

おいおいおい。

 

先生行ってくれないと!また学校のほう歩いていくの不自然でしょうよ!!

家の中に入ってはまた出て先生の様子を伺うが、なかなか出ていかない。

 

………

 

先生ごめんなちゃい。

 

ぼくが嘘をつかなければこんなことには……

 

また歩いて自転車を取りに行かなくても済んだし、先生の車がパンクすることもなかったんだ…

 

先生ごめんなちゃいぃぃぃぃ〜。

 

結局先生のパンク作業が終わる1時間くらいの間…な

おたろはただただ反省し、これからは正直に生きよ

うと誓ったのであった。

 

 

あれから何年たったのだろう。

 

ぼくは嘘はつかない。

 

息を吐くように嘘をつく人もいますが、ぼくは決し

て嘘をつかない。

 

嘘のように聞こえたとしても、それは嘘じゃない。

うっかり忘れてるだけなんだ。

 

嘘、ついちゃダメですよ。